長距離便ビジネスクラスの「オーバーヘッドTV」

OverheadTV500
オンデマンドの個人モニターが当たり前になっている、昨今の機内エンターテインメント(IFE/IFEC)。でもほんの少し前までは、客室の天井に収納された共有モニターが主流でしたね。上映前に画面が天井からヌーっと降りてきて開き、もちろんチャンネルは固定。終了後にはまたヌーっと収納される、という「オーバーヘッドTV」というタイプです。あの、チャンネルを悩む必要もなく、少し見上げる首の角度も意外に快適で、知らない人たちとコンテンツを共有する感覚、好きだったんですけどね。

そんな「オーバーヘッドTV」、機材や設備の刷新が続く今どきの国際線長距離フライトや上級クラスでは絶滅しているのかと思って調べてみると、まだまだ現役でした。情報ソースは SeatGuru という世界各社のフライトごとのシートマップや機内設備をまとめたウェブサイト。そこで飛行時間6時間以上のビジネスクラスのデータを見てみると、会社・機種・バージョンによって分類された444種の中/大型機材(A310-300/B737-400からA380-800/B787-900まで)の内、現在も11タイプの機種に「オーバーヘッドTV」が搭載されています。

ご参考までにそれらは:

Air Transat / A310-300 New Business
Air Vanuatu / B737-800
British Airways / B767-300 V5
China Southern / B757-200 V1, V2, V3, V4
EVA Air / B747-400 Combi
Japan Airlines / B777-200
LATAM Brasil / B767-300ER V1
LOT Polish Airlines / B737-400

6時間超のビジネスクラスで個人モニターなし、というのは、そのシンプルな設備が逆にソソる気もします。ちなみにデータの約8割のは予想どおりオンデマンドTVで、サテライトTVなどの最新技術を導入するタイプもあります。そして5タイプの機種ではなんと「IFEモニター一切ナシ」になっています。ロングフライトでは、なかなかの強者と言えますね。
今後、LCCの長距離路線も増加すると思われますので、IFE/IFECも高機能・多チャンネル化だけでなく、多様なスタイルで進化するかもしれません。個人的には、さらに更に首が痛くならない絶妙な角度の「オーバーヘッドTV」進化バージョンも期待したいところです。 (written & photographed by Keizo Yamamoto)

*上記の情報はSeatGuru http://www.seatguru.com の2016年7月10日時点のデータに基づくもので、各航空会社の公式情報ではありません。
*写真は参考です。